女声合唱団「花野」
The 19th
創立35周年記念CONCERT  
2015年 9月12日(土)
開場:13:00 開演:14:00
京都コンサートホール 大ホール
入場料1000円 

指揮: 田村忠男
ピアノ: 小林千恵、竹内孝子
  
ハープ:内田奈織

Stage 1
    ♪MOMENTI MUSICALI Giordano Fermi/作曲(1986 伊)                    *アカペラ
1 Fu-Fu 最初の2曲は世俗曲。
「Fu-Fu」は汽車の汽笛の音で、汽車の中で離れた恋人のことを思う青年の歌。「Primavera」は春の訪れを感じる曲。
2 PRIMAVERA
3 VOCALIZZOcon"O" 次の2曲は現代音楽的。Vocalise”O"は「オ」だけで歌われる実験音楽的。「Scherzo」は歌詞が副詞と接続詞だけでできている。気持ちの優柔不断さ、流転を表した曲で、無調で不完全なしめになっている。
4 SCHERZO
月光微韻   北原白秋/作曲  藤島昌寿/作曲 *歌詞はこちら  

北原白秋 第六詩集『水墨画』より
大正11年6月のある夜。海の見える書斎の露台に独り静かに黙想にふける白秋。何か迫り来る或る陰影と光に驚かされ、突然この感興が湧いて出来た詩だという
作曲家、藤島昌寿氏は「合唱の醍醐味は人間集団の
ハーモニー。その美しき調和の創造に自分も参加している悦びがある。」と語られ、その心を持ってこの曲を作られる
その気品溢れる詩情、美しい旋律
とハーモニー、時に激しく劇的な表現。
花野は3度目の挑戦。この曲の素晴らしさを、あますところなくお伝え出来ればと思います。

 ピアノ伴奏はお二人のピアニストによる2重奏です。 ぴったり息の合ったすばらしい演奏もお楽しみください。
                
 

StageU



 歌劇カルメン」メドレーより   ビゼー/作曲 平井哲三郎/編曲
ピアノ伴奏 小林千恵
*おなじみのオペラ曲を日本語バージョンでお送りします。

1 ハバネラ(habanera)
    〔恋は野の鳥〕
カルメンはハバネラのリズムにのって「恋は野の鳥・・・」と歌いながら、自分に関心を示さないホセを誘惑します。
*ハバネラとは、キューバの民俗舞曲およびその様式のこと。1791年のハイチ革命における避難民によってハイチからキューバにもたらされた。フランスのコントルダンスに源流があるという。その後ハバネラのリズムは、船乗りによってスペインに輸入され、19世紀末までに非常に人気の舞曲となり、ハバネラは「スペイン舞曲」として定着していった。ハバネラはフラメンコと混ざり合ってアルゼンチンに上陸し、タンゴのルーツとなっている
2 セギディーリャ (Seguedille) セギディーリャとはスペインの南部アンダルシア地方の快活な3拍子を特徴とする民族舞曲で,カルメンは「リリアス・パスティアの酒場に行こう」とホセを誘います。
3 ジプシーの歌〔にぎやかな楽のしらべ カルメンが仲間と一緒に踊り,歌うジプシーの歌です。次第にテンポ・アップしていき、カルメン全曲の中でもいちばん盛り上がる曲です。
4 トレアドール 〔闘牛士の歌〕 闘牛士エスカミーリョが高らかに歌い上げる有名なアリア
5 花の歌 ホセは,懐中からいつかの花を取り出し,カルメンに向かって有名な「花の歌」を歌います。カルメンに対する真情を歌ったドラマティックな曲でホセのいちばんの見せ場です。
6 ミカエラの歌 カルメンと対照的なキャラクターを持つミカエラの有名なアリアです。ノクターン風の序奏に続き,無気味な山中にいる恐怖感とホセの母からの手紙を渡さないといけないという決意を優美に歌います。
7 フィナーレ 場内から行進曲にのって万歳の歓声がわきあがりますが。カルメンがホセに貰った指輪を投げ付けると,ホセは隠し持った短刀でカルメンを刺します。ホセは,呆然と崩れるようにひざまずき,ドッと出てきた観客の前で「俺が殺したのだ」と泣き叫びます。

StageV


 キャロルの祭典 {A CEREMONY of CAROLS}(1940英)
B.Britten作曲 ハープ伴奏:内田奈織

 曲は11曲で構成され、第1曲と第11曲はグレゴリオ聖歌がそのまま引用され、他は14世紀と15世紀の英国詩9編が選ばれている。人間の原罪を取り除く救い主イエス(三位一体の御子)の誕生を寿ぐ詩、平和への願いを感じさせる詩が選ばれている。

<キャロルCarolとは> キャロルcarolは、中世フランスの舞曲から生まれた民衆的な宗教的な歌、親しみのある聖歌や詩作をいう。元来、教会歴に則した降誕節や復活節、固有な祝賀行事などに広く用いられる聖歌や一般の歌であったが、16世紀以後は通常、降誕節のための聖歌、つまりクリスマス・キャロルを指すようになっている。 

StageW


 水のいのち   高野喜久雄/詩 田三郎/曲

ピアノ伴奏 竹内孝子

*田三郎の解説
1 終始静かだが、全てのものにしとしとと落ちる雨を静けさの中で表出する音楽であり、全体の序曲の雰囲気を持っている。いかなる状況の者にもやさしく慈愛の雨が降り注ぐ様子を描いている。
2 水たまり ややリズミックな音楽で、全体の中でスケルツォ的な役割を果たしている。降り注いだ雨が命を持ち、少しずつ動き出す前触れのような美しさを持つが、水たまりの泥に人間社会の醜さを写し、また水たまりの水面が美しい空を写すことで、人の焦がれる気持ちを表現している
3 拍子が頻繁に変化するRisolutoと、8分の12拍子に固定されるAndante mossoから構成され、前者では語り手からの疑問、呼びかけ(あるいは命令)が呈示される。逆巻く川の激流が、人間たちの生きる悲しみや憧れといったものを代弁的に歌い上げるメロディと詩は美しく、強く印象に残る。
4 たゆたう大きな海の描写であり、激しく動く部分はなく、全てを湛えて受け入れていく海の静かなさまを表出する。終盤で繰り返される海からのメッセージは、大自然が人類へ詰問するように歌われる。
5 海よ 海に戻った水のいのちが再び空に昇り、雨となり川となり、また輪廻を繰り返す生の悲しみや喜びを表出する。全曲の中でこの曲のみ長大な曲となっており、起伏に富んだスケールの大きい構成になっている。ニ短調で始まるが、「水のいのち」が再び空に昇り、再び新たな水のいのちとして生まれていく姿をニ長調で称えて終わる。
♪アンコール 
 
心の四季より 「風が」 /高田三郎
「おおひばり」/メンデルスゾーン

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